いざリフォームを考えたとき、
「ローンって組めるの?」
「どんな種類があるの?」
と、よくわからなくて不安になる方も多いのではないでしょうか?
今回は、某大手リフォームメーカーで全国1位の実績を持つ元エリアマネージャーが、リフォームローンについてわかりやすく解説します。
少しでも皆さんの家づくり・住まいづくりの参考になれば幸いです。
リフォームローンは2種類ある
リフォーム資金を借り入れる方法には、大きく分けて2種類のローンがあります。
それが、「リフォームローン」と「住宅ローン」です。
ノンバンク系か銀行かの違いもありますが、基本的には以下のような違いがあります。
違いのポイントは3つ
- 担保の有無
- 借入期間
- 借入金額の上限
担保の有無
- リフォームローンは基本的に無担保です。
借入額はその人の返済能力(信用)によって決まります。 - 一方、住宅ローンは原則として担保(不動産)を必要とします。
担保の価値に対して融資されるため、家の資産価値が低いと借入額も制限されます。
借入期間の違い
- リフォームローンは最長15年程度。長くても20年が上限です。
- 住宅ローンは最長35年まで可能です。
この借入期間の違いが、月々の返済額に大きく影響します。
借入金額の違い
- リフォームローンの上限は1,500万円前後。
条件により2,000万円まで借りられる場合もあります。 - 住宅ローンは担保価値に応じて、さらに高額の借入が可能です。
金利と手数料の違い
- リフォームローンは基本的に固定金利で、手数料が少なく済みます。
事務手数料が不要で、団体信用生命保険料も金利に含まれている場合が多いです。 - 銀行の住宅ローンは変動金利を選ばれる方が多く、事務手数料も2〜3%程度かかります。
保険の内容も銀行ごとに異なります。
比較するとこうなります👇
項目 | リフォームローン | 住宅ローン |
---|
担保 | なし(信用ベース) | あり(不動産を担保) |
借入期間 | 5〜15年程度(最長20年) | 最長35年まで可 |
借入額の上限 | ~1,500万円前後 (条件で2,000万円も) | 担保評価によって高額も可 |
金利 | やや高め(固定金利が主流) | 低め(変動金利が多い) |
手数料 | 基本的に無料(事務手数料込み) | 借入額の2〜3%程度の事務手数料あり |
対象者 | 小〜中規模のリフォーム向け | 大規模リフォーム・フルリノベ向け |
金利は「依頼先」によって変わる?
実はリフォームローンの金利は、依頼する会社によって変動します。
信頼あるリフォーム会社に依頼し、その会社での返済実績が良ければ、金利が優遇されることも。
見積もりを比較する際には、総支払額(利息+元本)にも注目してください。
高齢者も借りられる?
可能です。ただし、条件があります。
- 申込時の年齢が70歳未満
- 完済時の年齢が80歳未満
年金受給者でも借り入れ可能ですが、団信(団体信用生命保険)入れる条件なのども変わってきます。
家族でしっかり話し合って進めることが大切です。
リフォーム後の生活が苦しくなるようでは本末転倒です。
リフォームで住宅ローンが使える銀行は限られる
銀行で住宅ローンを組むには担保が必要ですが、ここで問題になるのが「中古住宅の評価」です。
- 木造戸建は20年で価値がゼロに近くなります。
- 古い家では「確認申請済証」がないことも多く、その場合は都市銀行では借入できないことも。
- 地方や田舎の土地は価値が下がっているケースも。
このため、借入先としては地銀や信用金庫が一般的です。
ネット銀行を利用する場合は、担保の条件をよく確認しましょう。
結局、どっちを選べばいいの?
一番の判断基準は、総支払額(利息+元本+手数料)です。
- 「家を担保にしたくない」「1000万円以下の借入」なら、リフォームローンがおすすめ。
- 「高額の借入」「長期間の返済希望」なら、住宅ローンが有利になることも。
注意点としては、
- リフォームローンは仮申請時の金利が適用されます。
- 銀行の住宅ローンは融資実行時の金利です。
2025年5月現在、金利は上昇傾向にあるため、世の中の動きにも注意が必要です。
「営業担当任せにせず」、ご自身でシミュレーションして判断しましょう。
ひどい担当者は、自分が楽な方へ誘導してくることもありますのでご注意ください。
まとめ
- 持ち家リノベーションローンには「2種類」ある!
- 金利・手数料・借入条件をしっかり比較しよう。
- 見積もりだけでなく「総支払額」で判断することが重要!
- 無理な計画は避け、リフォーム後の生活を見据えて検討しましょう。
時には、「家を手放して賃貸で暮らす」という選択も立派な判断です。
後悔のないリフォーム計画を立てて、家族みんなが心地よく過ごせる住まいづくりを目指しましょう。
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