【失敗しない間取り計画】5つのステップ|新築・リフォームで後悔しないために

建物

「間取りをどう決めればいいかわからない…」
「プロに任せたのに、住み始めてから後悔している」
「新築もリフォームも、間取り次第で生活がガラッと変わるって本当?」

そんな不安や迷いを感じていませんか?

間取りは家づくりの“心臓部”ともいえる重要な要素。
にもかかわらず、「こんなはずじゃなかった」と後悔する人は少なくありません。
筆者自身、住宅業界で多くのお客様と接する中で、間取りに悩む声を何度も聞いてきました。

この記事では、「失敗しない間取り計画」のコツを5つのステップで解説します。
家族が本当に快適に過ごせる間取りをつくるために、今日からできる具体的な考え方を紹介します。

この記事でわかること
・間取り計画でまずやるべき“洗い出し”の方法
・プロと話す前に知っておきたい「ゾーニング」の基礎
・暮らしを想像することが成功のカギになる理由
・「特別な日」より「毎日」の使いやすさを優先する視点
・将来を見据えた間取りの考え方

間取り計画は、“自分たちの暮らし”をどれだけ具体的に想像し、設計に反映できるかがカギです。プロ任せにせず、家族みんなで話し合うことが理想の第一歩になります。

strato

元大手ハウスメーカー勤務  (エリアマネージャー)
→エリア成績全国No1獲得
新築戸建分譲の現場監督経験を経て大手ハウスメーカー
リフォーム部へ転職
現在は「後悔しない家づくり情報」をブログで発信中!

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まずは、日頃の不満や不便を洗い出す

建築雑誌やネット情報には魅力的なアイデアがあふれています。
「これもいいな」「あれも取り入れたい」と目移りすることもありますよね。

しかし、家庭ごとに生活スタイルや価値観は異なります。
見た目や流行を追うよりも、まずは「自分たちに合うかどうか」の視点が大切です。

そのためにも最初にやるべきことは、
今の暮らしの中で感じている不満や不便を洗い出すことです。

たとえば、こんなことはありませんか?

  • 物を置く場所がなくて、いつも散らかってしまう
  • 玄関が渋滞して出入りがしづらい、暗い
  • 高齢の親をサポートしにくい間取り
  • 子どもがランドセルをその辺に放り出してしまう
  • ゴミの置き場が丸見えで、生活感が出てしまう など

これらを設計担当や営業担当に正直に伝えることが、家づくり成功の第一歩です。
「何を大切にして暮らしているのか」を共有することで、家のコンセプトや提案に深みが出てきます。

リフォームの場合は、今の不満をリアルに体験しているため提案しやすいですが、
新築の場合は自分たちで洗い出す作業がとても大切です。

今の住まいの写真を見せてもらえると、より具体的な提案がしやすくなることもあります。

そして、今の住まいで気に入っている点も一緒にまとめておきましょう。
「前の方が使いやすかった…」とならないためにも、大切な視点です。


ゾーニングからの落とし込み

設計担当は、敷地条件や希望する部屋数・帖数を聞き取り、
ゾーニング(空間の配置分け)とプラン提案を行います。

例えば、

  • 採光や風通しを考えて居室を南側に配置
  • 動線を意識してサニタリースペースを決定
  • 収納スペースの確保 など

この段階では、流行や一般的な価値観に基づく提案が多くなります。
おしゃれだけど使いづらい…なんてことも起こる可能性もあります。

ここで、事前に整理した不満や希望をきちんと伝えることが大切。
それをゾーニングにどう反映するかで、設計担当の力量が見えてきます。

なお、ハウスメーカーによっては間取りに制約があり、
思い通りにいかないケースもあります。
その場合は、業者の変更も検討する必要が出てくるでしょう。


想像することの大切さ

ぜひ実践していただきたいのが、
提案されたプランの中で、想像して暮らしてみること。

リアルな想像をするほど、必要なことが見えてきます。

  • 朝起きて、歯を磨いて、着替えはここから取って
  • 庭の植木に水をやって、ゴミを出して…
  • 子どもが帰ってきて、ランドセルをどこに置くか
  • デイサービスから帰えって来たおばあちゃんはどこに座るか
  • 子どもが〇〇歳になったら、どう使い方が変わるか などなど

設計担当も、お客様の生活を想像して提案していますが、
実際に暮らすのはお客様自身です。

設計士は空間を想像するのが得意ですが、
一般の方にとっては「思ってたんと違う」になりがち。

だからこそ、家族一人ひとりが想像の中で生活してみることをおすすめします。
きっといろんな意見が出て、プランがブラッシュアップされていきますよ。

もちろんプロの意見も聞きつつ、メリット・デメリットを確認しながら、
採用・不採用を判断していきましょう。


「365日」と「たまの一日」のバランスを取る

注意したいのは、
毎日のルーチンと、たまにしかしない行事とのバランスです。

たとえば、来客が少ないのに来客重視のプランにすると、
普段は使わないデッドスペースになってしまうことも。

設計プラン段階では気持ちも高まり、不要なスペースを採用しがちです。

それよりも、毎日使う収納や動線の改善を優先したほうが、
生活満足度は確実に上がります。

もちろん、プライスレスな行事を大切にしたい場合もあります。
家族でしっかり話し合って、バランスの取れた暮らしを目指しましょう。


未来に備える“可変性”を持たせる

「家は3回建てないと理想にならない」とよく言いますが、そんなことしていられませんよね。

だからこそ、今だけでなく「将来の変化」に対応できる設計が重要です。

  • 子どもが独立した後の部屋の使い方
  • 在宅勤務が増えたときの書斎スペース
  • 両親の介護が必要になったときの動線

間取りに“ゆとり”や“変更しやすさ”を組み込んでおくことで、家は長く快適に暮らせる場所になります。

理想の間取りは「今の悩み」と「未来の想像」から生まれる

理想の家づくりは、「かっこいい」より「暮らしやすい」が優先です。

  • 今の生活の困りごと
  • 家族それぞれの希望
  • 将来どう暮らしたいか

これらをベースに、家族みんなで話し合って、プランをじっくり練ることが、後悔しない家づくりの近道です。

「一緒に生活を想像しながら」家をつくっていく──
それこそが、最高の間取りへの第一歩です。

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