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【家電量販店】リフォームのデメリット解説|ヤマダ・エディオンは?

家電量販店のリフォームサービスイメージ 内装 水回り

「家電量販店のリフォームって安そうだけど、本当に大丈夫?」

キッチンやトイレ、洗面台などを検討していると、必ずと言っていいほど候補に挙がるのが家電量販店のリフォームです。

テレビや冷蔵庫を買う延長線のような安心感がある一方で、

  • 構造まで触る工事も任せていいの?
  • 施工は誰がやっているの?
  • 後から不具合が出たら対応してくれる?

こんな不安を感じる方も多いはずです。

結論から言うと、家電量販店のリフォームが「大丈夫かどうか」は、工事内容によって大きく変わります。

この記事では、建築業界で実際に量販店の内情も耳にしてきた立場から、「向いている工事・注意すべき工事」をプロ目線で分かりやすく解説します。

strato
大手ハウスメーカー リフォーム部
元エリアマネージャー
エリア実績 全国No1獲得
現在は独立してブログで住まいの情報発信中
建築業界25年の知識を発信します。

リフォームには大きく2つの種類がある

まず大前提として、リフォームはすべて同じではありません。

大きく分けると、次の2パターンがあります。

出来上がった商品を販売・交換するリフォーム

  • キッチン・洗面台・トイレの交換
  • 給湯器・IH・レンジフードの交換
  • エアコン・食洗機など設備機器の入れ替え

これは「商品が完成していて、決まった通りに取り替える工事」です。

工事範囲も限定的で、

  • 壁を壊さない
  • 間取りを変えない
  • 建物の構造に触れない

といった特徴があります。

水回り交換を得意とする業者さんも、これにあたります。

これから造る・設計提案が必要なリフォーム

  • 間取り変更
  • 壁や床を壊す工事
  • 修繕計画を含む全面リフォーム
  • 断熱・耐震など住宅性能アップ工事
  • 築15年・20年以降の総合メンテナンス

こちらは建物の状態を見極め、設計・判断が必要なリフォームです。

同じ「リフォーム」という言葉でも、実はこの2つはまったく別物だということが重要です。

▶関連記事:リフォーム見積もり書の見方で失敗しない7つの比較ポイント

業界の本音|量販店トップが語った「できない工事」の話

ここで、前職時代に聞いた業界の本音を一つお話しします。

前職で住宅会社にいた頃、当時の部長が、某大手家電量販店とリフォーム事業について話をする機会がありました。

その席で、量販店側のトップがはっきりとこう言われたそうです。

「正直に言うと、うちは御社のように構造や壁を触る工事はする気はない。リスクの高い工事は、どうしても対応できないんです。」

部長からこの話を聞いたとき、非常に印象的でした。

世間では「量販店でも何でもできそう」というイメージがありますが、現場を知っている当事者ほど、自社の限界を理解しているのが現実です。

この発言こそが、家電量販店リフォームの本質を表しています。

家電量販店リフォームは「商品販売のプロ」

家電量販店の最大の強みは、あくまでも「商品を売ること」です。

商品交換型リフォームとの相性は抜群

  • 仕入れ力が強い
  • 価格が分かりやすい
  • キャンペーンやポイントがある
  • 規格化された工事でトラブルが起きにくい

このため、設備交換だけのリフォームであれば、量販店は非常に合理的な選択肢になります。

メンテナンスや提案改善リフォームではリスクが一気に高まる

一方で、

  • 建物ごとに状況が違う
  • 想定外が起きやすい
  • 現場判断が求められる

こうしたリフォームになると話は別です。

実際、量販店の多くは

  • 工事を下請け業者に委託
  • 現場監督が常駐しない
  • 施工管理が分業化されている

ケースが少なくありません。

その結果、

  • 設計意図が現場に伝わらない
  • 責任の所在が曖昧になる

といったリスクが高まります。

家電量販店リフォームで大丈夫な工事・向いているケース 

では、具体的にどんな工事なら「大丈夫」と言えるのでしょうか。

向いているケース

  • キッチン・トイレ・洗面台などの設備交換
  • 給湯器・コンロ・レンジフードの故障対応
  • エアコンや食洗機など家電系設備の入れ替え
  • 工事範囲が明確で、壊さずに済む内容

「壊れたから交換する」「古くなったから入れ替える」 このレベルであれば、量販店の強みが活きます。

ユニットバスの浴槽イメージ

家電量販店で多い設備交換の費用相場

家電量販店に頼むことが多い「設備交換型」のリフォームについて、一般的な費用相場をまとめました。

工事費用相場(工事費込み)
キッチン交換約80万〜250万円
浴室(ユニットバス)交換約80万〜160万円
トイレ交換約20万〜70万円
洗面台交換約20万〜40万円

※表の費用相場は、私の現場経験にもとづく目安です。

ここで注意したいのは「工事費込み」の範囲です。

標準工事は、同じ位置・同じサイズで入れ替えることが前提です。築年数が経った家では、解体してみて初めて床下地の傷みや配管の劣化が見つかることが多く、その分は追加費用になります。

量販店の価格表に入っている工事費は、あくまで決まった内容の「パック工事」の料金です。

現地調査でどこまで確認して見積もりしているかが重要になります。

▶関連記事:【プロ解説】リフォーム現地調査が面倒|片付けは必要?失敗しないポイント解説

ヤマダ電機とエディオンのリフォームは何が違う?

「家電量販店のリフォーム」とひとくくりにされがちですが、大手の中でも立ち位置はかなり違います。

検索されることの多いヤマダ電機とエディオンについて、元ハウスメーカー側の目線で整理します。

ヤマダ電機は「ハウスメーカー寄り」の量販店

ヤマダ電機は、住宅メーカーのエス・バイ・エルを傘下に入れ、2018年にグループの住宅会社を合併して「ヤマダホームズ」を発足させています。(新建ハウジング)

そのため、ヤマダのリフォームは他の量販店と違い、間取り変更やフルリフォームまで受けています。

立ち位置としては、家電量販店というより「ハウスメーカーに近い会社」と見た方が実態に近いです。

旧エス・バイ・エルは、デザイン性に強みのある会社でした。ただし主力は木質パネル工法で、独自の認定工法や2×4などのパネル系工法が得意分野です。

日本の木造住宅の大半を占める在来工法(木造軸組工法)は苦手分野というのが、私の認識です。

実際、私がハウスメーカー時代にヤマダと競合したときは、価格が割高で、説明等に矛盾がある印象でした。

仕様は基本的には高級路線での提案になります。

一方で、エス・バイ・エルで建てた家のリフォームでは、ヤマダの方が独自工法を熟知しているため、他社は負ける傾向にあります。

これはヤマダに限らず、どのハウスメーカーの住宅でも言えることです。

自社工法の家は、建てた会社(またはその系列)が一番詳しい。ご自宅がどの会社のどの工法で建てられたかは、業者選びの大事な判断材料になります。

▶関連記事:【ハウスメーカー】型式適合認定住宅のメンテナンス方法とリフォームの注意点

ヤマダはキッチン・お風呂を「グループで作っている」

ヤマダ電機は2012年に、住宅設備メーカーのハウステック(旧・日立ハウステック)を買収してグループに入れました。

ハウステックは、システムバスやシステムキッチンをつくるメーカーです。ヤマダのグループ会社には、ほかにも注文住宅のヒノキヤグループなどがあります。(出典:住宅産業新聞)

ヤマダのリフォームで扱うキッチンは、大きく2種類あります。

  • オリジナルブランド「YELL ONE(エールワン)」:
    グループ会社ハウステックの製品がベースです。例:bambu・pino(ハウステック「マルーレ」ベース)、prugna(ハウステック「RK」ベース)
  • 大手メーカー品のヤマダ専用プラン:
    例「massimo(マッシモ)」シリーズ。LIXIL リシェル、TOTO ザ・クラッソ、クリナップ ステディアをベースにしたプランです

出典:ヤマダシアワセリフォームキッチン

グループのメーカーでつくった商品や、メーカーに仕様を指定して仕入れる商品(OEM・別注品)を扱えることが、ヤマダの価格面での強みです。

一方でオリジナル品は、品番がメーカーの一般品と違います。そのため、他社に「同じ商品」で相見積もりを頼みにくいことがあります。

相見積もりの鉄則である「仕様を合わせて進める」という点では、比較検討が難しくなります。

▶関連記事:リフォーム見積もりの比較手順と流れ|取り方と注意点の完全ガイド

エディオンは「設備交換」が中心

エディオンは、キッチン・浴室・トイレなどの水まわり、オール電化、太陽光発電といった設備系のリフォームが中心です。

記事の前半でお話しした「量販店は商品交換型リフォームとの相性が抜群」という特徴が、そのまま当てはまるタイプです。

保証内容の比較

ヤマダ電機エディオン
商品保証15年(YELL ONE商品以外は10年)10年(商品修理)
工事保証10年10年(工事補修・内装工事は対象外)
24時間受付ありあり(加入者向け)

出典:ヤマダ シアワセリフォーム/エディオン 10年あんしんサポート(いずれも2026年9月時点。対象商品・工事の条件は各社にご確認ください)

保証が長いのは量販店の大きな魅力です。

ただし保証は「設備が壊れたときの修理」が中心です。次の章でお話しするような、壁の中や床下に隠れた施工の問題は、そもそも見つからなければ保証の出番がありません。

家電量販店リフォームのデメリットと注意が必要な工事

建築の現場から見た、家電量販店リフォームのデメリットは次のポイントです。

施工が2次・3次の下請け任せになりやすい

量販店が受けた工事は、協力業者へ、さらにその下の業者へと流れていくことが少なくありません。

実際に家に来る職人さんは、量販店の社員でも、1次の協力業者でもないケースがほとんどです。

現場を見る監督がいない

施工管理が分業化されていて、現場監督が常駐しないケースが多くあります。

職人さんの判断だけで工事が進むこともあり、打ち合わせの意図が現場に伝わりにくくなります。

柱や梁を傷めても、そのまま蓋をされることがある

これは私が現場で実際に見てきたことです。量販店系の工事では、エアコンの設置ですら、柱や梁にコア抜き(配管用の穴あけ)をしたままになっていることがあります。

2次・3次の下請け業者に任せきりで、構造部に欠損があっても補強などの対応をせず、そのまま壁や天井の蓋を閉めてしまう。こうしたことが実際に起きています。

壁の中は、住んでいる人には見えません。次にリフォームで壁を開けたときに初めて見つかり、そこで補修費用がかかることになります。

建物の診断や設計の提案が弱い

量販店の強みは「商品を売ること」です。

建物の劣化状態を見て「今回はここまで直した方がいい」と判断したり、間取りを提案したりするのは得意分野ではありません。

注意が必要なケースのまとめ

  • 築15年・20年を超えた住宅の総合メンテナンス
  • 間取り変更を伴うリフォーム
  • 壁・床・天井を解体する工事
  • 断熱・耐震など住宅性能を上げる工事
  • 原因調査が必要な不具合修繕

これらは 建物全体を「建築」として捉える視点が欠かせません。

価格や商品だけで判断すると、 後から

  • 追加工事
  • 施工不良
  • 想定外のトラブル

につながる可能性があります。

よくある質問|家電量販店リフォームは本当に大丈夫?

Q
家電量販店のリフォームは、専門業者より安くなりますか?
A

設備交換のみであれば、仕入れ力の強い家電量販店が安くなることもあります。ただし、建物の調査や設計が必要なリフォームでは、専門業者の方が追加費用のリスクを抑えられるケースも多いです。

一概にどちらが安いとは言えないため、同じ工事内容で複数社から相見積もりを取ることが重要です。

Q
家電量販店のリフォームは価格が安い分、工事品質は問題ありませんか?
A

設備交換など工事内容が限定されている場合、品質が極端に低いわけではありません。

ただし、施工は下請け業者が行うケースが多く、現場管理や仕上がりの差が出やすい点には注意が必要です。価格だけで判断せず、工事範囲と管理体制を確認することが大切です。

Q
築20年を超えた家でも家電量販店にリフォームを頼んで大丈夫ですか?
A

築20年を超える住宅は、設備交換だけでなく下地・配管・構造の劣化確認が重要になります。

このようなケースでは、建物全体を診断できる業者の方が安心です。築20年前後の住宅では、メンテナンスを前提とした計画が欠かせません。

Q
家電量販店リフォームで施工トラブルが起きたときの相談先は?
A

まずは量販店の窓口に相談しましょう。ただし、施工は下請け業者が行うケースが多く、責任の所在が曖昧になることがあります。

解決しない場合は、国土交通省の「住宅リフォーム事業者団体登録制度」に登録されている団体や、各都道府県の建設業相談窓口に問い合わせる方法もあります。

Q
ヤマダ電機のリフォームの評判はどうですか?
A

ヤマダ電機は住宅メーカーのエス・バイ・エルを傘下に入れており、家電量販店の中ではハウスメーカーに近い立ち位置です。

エス・バイ・エルなどパネル工法の家には強い一方、在来工法の家のリフォームでは、価格が割高になりやすく、説明に矛盾を感じることもあったというのが、元ハウスメーカー側から見た印象です。

ご自宅の工法を確認したうえで、工務店やリフォーム会社とも相見積もりを取って比較するのがおすすめです。

Q
エディオンのリフォームは大丈夫ですか?
A

キッチン・浴室・トイレなどの設備交換であれば、10年の商品修理・工事補修保証もあり、有力な選択肢です。

一方で、間取り変更や築20年以上の家の総合メンテナンスなど、建物の状態を見て判断する工事は、建築の専門業者にも相談した方が安心です。

まとめ|「どのパターンか」を見極めることがすべて

家電量販店のリフォームが大丈夫かどうかは、 工事内容が「商品交換型」なのか「設計提案型」なのか、ここでほぼ決まります。

  • 商品を交換するだけ → 量販店は有力な選択肢
  • 建物を考えるリフォーム → 建築の専門家に相談

大切なのは、 価格や知名度で決めることではありません。

今回の計画が

  • どのパターンのリフォームなのか
  • どこまで建物に手を入れるのか

これをしっかり整理したうえで、依頼業者を選ぶことが、 後悔しないリフォームへの一番の近道です。

「家電量販店のリフォームは大丈夫?」

その答えは、 あなたの計画次第で変わります。

計画に合った業者同士で比較することが大切です。

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