畳の部屋って必要?

仕様

新築購入時やリフォーム時、

畳の部屋を「作る or 作らない」で迷ったことはありませんか?

「どう決めればいいの?」

「どんなメリット・デメリットがあるの?」

よくわからない…という方も多いのではないでしょうか?

今回は、某大手リフォームメーカーで全国1位の実績を持つ元エリアマネージャーが、    「畳の部屋」についてわかりやすく解説していきます。                       少しでも皆さんの家づくり・住まいづくりの参考になれば幸いです。

畳のメリット・デメリット

多くの方は畳の部屋を経験していると思いますが、改めてメリット・デメリットを整理してみましょう。

畳のデメリット

  • 家具の跡がつきやすい
  • 古臭い印象を受けることもある
  • 経年劣化でボロボロになる

これらが気になって、フローリングと迷う方も多いようです。

畳のメリット

  • クッション性が高く柔らかい
  • 断熱性が高く、冷えにくい
  • 音が響きにくい

たとえば普段から裸足で過ごす方にとって、畳の柔らかさや断熱性は、フローリングに変えたときに初めて「失った快適さ」として実感することもあります。

そうした生活スタイルの方には、畳コーナーや寝転べるスペースを残すのが無難かもしれません。

※無垢材のフローリングという選択肢もありますが、表面がコーティングされていると畳のような柔らかさは得られないため、「天然塗装」と「柔らかい木材」の選定が必要です。

普段から畳の上にカーペットを敷いている方は、掃除のしにくさや湿気がたまりやすいことが気になります。その場合は、掃除しやすいフローリング + ラグやカーペットを敷くスタイルが衛生的で使いやすい選択になります。


子育て世代には実は人気?

実は、子育て世代の間で畳の部屋は再評価されています。

特に活躍するのが、

  • 小さなお子さんを寝かせるとき
  • おもちゃで遊ぶとき

などです。

音が響きにくく、滑りにくい。
転んでもクッション性でケガを防げる。

こうした安心感が、子育て世代にとって大きなメリットとなっています。

ただし注意点もあります。最初はよく使っていても、お子さんが成長すると「デッドスペース」になってしまうケースも。

可変性のあるプランが重要!

例えば…

  • 小さいうちは子育てスペース
  • 成長後はお父さんの趣味部屋
  • または、置き畳 → 撤去してスタディスペースに転用

将来を見据えて、畳とうまく付き合うのがおすすめです。


構造上できたスペースの活用にも

最近は大空間のLDKが増え、構造上どうしても柱が出てくることもあります。

そんなときに生まれた「ちょっとしたスペース」に畳を敷くのもおすすめです。

もともと和室は「続き間にして襖を外すことで大空間を生み出せる」という、日本ならではの優れた設計手法でした。これを現代的にアレンジして活かすのも良い方法です。

建具の高さに注意!

空間に一体感を持たせたいか、区切りを持たせたいかで、建具の高さを調整しましょう。一体感を出したい場合は、天井までの高い建具がおすすめです。


畳の用途はさまざま

昔の和室は「お座敷」として、お客様を迎えるために一番良い場所(日当たりの良い縁側付近)に作られていました。

ですが、核家族化が進んだ現在では、

  • 客間として使う頻度が減った
  • 和室が「使わない空間」になってしまっている

という声も多く聞かれます。

一方で、和室には仏間としての役割もあります。お寺さんの月参りのために玄関から直接アクセスできる間取りになっていたことも多かったですが、今では小型の仏壇を置き、個室を作らないケースも増えてきました。


今のトレンドは「畳コーナー」

現在は、LDKの一角に畳スペースを設ける「畳コーナー」が主流。

「畳丘」や「和紙畳」など、便利でおしゃれな新素材も登場していて、スタイリッシュなデザインに取り入れることが可能です。

また、洋式の生活が合わない方は、「座敷テーブル」を置いて、畳での生活スタイルを継続する方も。
旅館のような和モダン空間(例:星野リゾート風)にすることも、畳なら実現できます。


まとめ

畳の部屋は必要?

結論としては、家族の生活スタイルに合っていれば「必要」です。

  • メリット・デメリットをしっかり理解すること
  • 将来的な用途の変化を見越して可変性のある間取りにすること
  • 畳の素材やデザインも、今ではバリエーション豊富!

「昔ながらの和室」だけではなく、今の暮らしに合った「新しい畳の使い方」を検討してみてください。
すべてはプラン次第。この記事がご参考になれば幸いです。

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