「ハウスメーカーのリフォームの見積もりを取ったら予算を大きく超えていた…」
「地元の工務店と比べて数十万円も高いのはなぜ?」「高くても依頼する価値があるのだろうか?」
リフォームを検討している方の中には、このような疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。
私自身、長年ハウスメーカーのリフォーム部で管理職を経験し、在職中は何度も「大手は高いからね!」という言葉を聞いてきました。
リフォームは決して安い買い物ではありません。
特に築30年以上の戸建て住宅では、工事内容によって1,000万円以上の見積もりになることも珍しくありません。
この記事では、ハウスメーカーのリフォームが高いと言われる理由や価格差の実態、後悔しない依頼先の選び方について解説します。
■この記事でわかること
・ハウスメーカーのリフォームが高いと言われる理由
・地元工務店や専門業者との違い
・リフォームを安くするための4つの具体的な方法
結論から言うと、ハウスメーカーのリフォームは同じ工事内容・品質・サービスを提供するのであれば決して高くありません。
単純に工事費が高いわけではなく、保証・設計・施工管理・アフターサービスなどの費用も含まれているためです。
重要なのは、リフォームの規模と目的によって使い分けることです。

strato
大手ハウスメーカー リフォーム部
元エリアマネージャー
エリア実績 全国No1獲得
現在は独立してブログで住まいの情報発信中
建築業界25年の知識を発信します。
大手ハウスメーカー系のリフォーム会社はどこ?

ABCハウジングなどで展示されている、大手ハウスメーカーが展開しているリフォーム会社のことです。
多くの会社が、グループ会社(子会社・関連会社)のメンテナンスを担うアフター部門として発足しました。
現在では、自社物件で培った構造への深い理解と確かな施工力を武器に、他社で建築された住宅のリフォーム市場にも大きく進出しています。
▶関連記事:大手ハウスメーカー10社の大規模リフォーム徹底比較
有名なハウスメーカー系リフォーム会社
- 大和ハウスリフォーム
- 住友林業ホームテック
- 住友不動産「新築そっくりさん」
- 三井のリフォーム

積極的に他社物件を請負う会社を選ぶことがポイントです!
ハウスメーカーのリフォームを選ぶべき?
ハウスメーカーのリフォームと中小のどちらが「良い」という絶対的な答えはありません。
大規模リフォーム・複合工事・保証を重視するならハウスメーカー系。
部分工事・スピード・コスト重視なら中小が合いやすいです。
重要なのは「どちらが安いか」ではなく、「自分のリフォームの目的に合っているか」で選ぶことです。
| 比較項目 | ハウスメーカーのリフォーム | 中小リフォーム会社 |
|---|---|---|
| 費用の目安 | 高め(間接費・保証込み) | 安め(直接施工が多い) |
| 保証・アフター | 充実(10年保証など) | 業者による(要確認) |
| 対応できる工事 | 大規模・複合工事に強い | 部分工事・スピード対応 |
| 担当者の安定性 | 仕組みで品質管理 | 担当者・職人に依存 |
| 見積もりの透明性 | 詳細な内訳が出やすい | 業者によってばらつき |
なぜハウスメーカーのリフォームは費用が高くなるのか
ハウスメーカーのリフォームの見積もりが高く見える理由は、工事そのものが高いのではなく、付随するコスト構造が異なるからです。
間接コストの構造が違う
ハウスメーカーのリフォームは営業担当・設計士・現場監督をそれぞれ別の担当者が付くのが一般。
分業化によって品質は安定しますが、その人件費は工事費に含まれます。
中小規模のリフォーム会社では、全てを一担当が担っていることがほとんどです。コストが嵩んでしまうからです。
工事規模や内容によって、必要な設計・施工管理体制は異なってきます。

保証・アフターサービス体制のコスト
ハウスメーカーのリフォームが提供する10年保証・24時間対応コールセンターなどは、維持するためのコストがかかります。
工事後に何かあったとき対応できる体制を整えている分、初期費用に上乗せされる構造です。このコストは「保険」として考えると納得感が生まれます。
大手リフォーム会社は
これらが積み重なり、結果としてコスト増につながります。
その反面、トラブルが起きたときの対応力は安心というメリットもあります。

中小が安い理由は「身軽さ」
中小は少人数で動くため人件費が少なく、地域密着型で広告費もほぼかかりません。
職人が直接施工するケースが多く、中間マージンが発生しにくい構造です。
一方で、担当者が変わりにくい分「人に依存するリスク」も生じます。
▶関連記事:大工・職人へのリフォーム直接発注は大丈夫?メリットと落とし穴をプロが解説
現場で見たハウスメーカーのリフォームと中小の本当の違い
私は大手ハウスメーカーのリフォーム部門でエリアマネージャーを長年務めました。その経験から言えることをお伝えします。
ハウスメーカー系のリフォームは「仕組みで動く」組織です。
マニュアル・チェックリスト・社内検査が整備されているため、担当者が替わっても品質が安定しやすい。一方でその仕組みの維持費が価格に出ます。

中小は「人で動く」組織です。
腕の良い職人と組めれば仕上がりが素晴らしく、コストも抑えられます。
ただし、職人の当たり外れが大きく出やすいのも事実です。
私が現場で感じた実感として、
大規模リフォーム(水回り+内装+外壁などの複合工事)は大手の管理体制が活きやすく、部分工事(トイレだけ、壁紙だけ)は地元の中小業者が安く・速く仕上げるケースが多くありました。
各会社には立場上の意見(ポジショントーク)がある。
中小リフォーム会社の場合:
大手と比較されたとき、保証やサービス・管理体制ではどうしても不利になります。
価格面でも差が出てしまうと提案の余地がなくなります。価格を抑える施工=既存利用や多能工(一人で2つ以上の職種をこなす)を利用して人件費を下げたり。
一担当が多くの業務をこなしたりします。
▶関連記事:【簡単解説】リフォーム追加工事が発生する理由と対策

大手リフォーム会社の場合:
マニュアル・施工要領・法律遵守・安全管理など、コンプライアンス要素による工事費用が増える傾向があります。
行政や世間の目が厳しいため「お硬いルール」を守る必要があり、その分のコストが価格に反映されます。
実際の現場では、価格差=施工方法が違うことが多いです。
例えば、
などです。
一方で、小規模な水回り交換や内装工事では、大手でなくても十分な品質を確保できます。
▶関連記事:リフォーム会社の言うことがバラバラ?混乱する理由と、失敗しないための“正しい判断軸”
ハウスメーカーのリフォームも中小も利益率に差はない|建築業界の掛け率は同じ
私自身、中小からハウスメーカーのリフォームへ転職しましたが、人件費・材料費・工事費にかける利益率に大きな差はありませんでした。
むしろ大手は仕入れ価格が安いため、同じ掛け率なら結果的に価格が下がるケースが多かった。
実際、多くの見積もり精査を担当しましたが、一つ一つの工事項目金額は、安くなっていました。

大手の価格交渉と優位性には、驚かされました。
リフォーム会社ごとの違い
| 工事内容 | 推奨 | 理由 |
|---|---|---|
| 築30年以上の大規模改修 | 大手 | 構造・防水を含む場合は保証体制が安心 |
| 構造・雨漏り・耐震補強 | 大手 | 施工基準と資本力が重要 |
| キッチン・浴室などの設備交換 | 中小も可 | 小規模で柔軟な対応が可能 |
| 外壁塗装・軽微な修繕 | 中小も可 | 価格面で有利なケースが多い |
| ハウスメーカー住宅のメンテナンス | 大手(同系) | 独自仕様への対応が必要なことがある |
会社によって得意分野は異なります。
リフォームを安くする4つの方法
「ハウスメーカーのリフォームは高い」と諦める前に、費用を抑えるための方法を知っておきましょう。以下の4つを実践するだけで、数十万円単位の差が生まれることがあります。
相見積もりを取る

最低3社以上から見積もりを取ることが鉄則です。
1社だけでは相場が分からず、高値をつかまされても気づけません。
▶関連記事:相見積りは取るべき?難しいと言われる理由と失敗しない業者選びの考え方
補助金・助成金を活用する

リフォームには国・自治体の補助金が複数あります。うまく活用すれば数万〜数十万円の負担軽減が可能です。
- 省エネ・断熱改修:子育てエコホーム支援事業(国土交通省)
- バリアフリー改修:介護保険住宅改修給付(上限20万円)
- 耐震改修:自治体の耐震補強助成金(地域によって異なる)
※補助金は着工前の申請が必要なケースが多いため、業者に早めに確認を
参考サイト:一般財団法人 住宅リフォーム協議会
プロの費用対効果提案を聞く

「安い材料を選ぶ」よりも「長持ちする材料を選ぶ」ほうが10〜15年単位では安くなるケースがあります。プロに「将来のメンテナンスコスト」まで試算してもらうことが重要です。
- 「まとめ工事」の提案をもらう(一度に複数箇所をやると足場代などが節約できる)
- 15年先のメンテナンス費用込みで比較する視点を持つ
- 安さだけで選ぶと短期間で再工事が必要になることがある
▶関連記事:リフォームの標準仕様と提案の違いを徹底解説|価格差・失敗しない比較ポイント
優先順位を付けて工事を絞る
「全部やりたい」という気持ちは理解できますが、予算オーバーの最大の原因です。
今やるべき工事と後回しにできる工事を明確に分けましょう。
- 最優先:雨漏り・シロアリ・給排水設備の老朽化(放置すると費用が増大する)
- 後回し可:壁紙・フローリングなどの見た目リフォーム
- 第1期・第2期に分けるフェーズ工事で予算をコントロールする
よくある失敗例

失敗例① 価格だけで業者を選んだ
最安値で契約した結果、
- 工事範囲不足
- 追加工事発生
となるケースがあります。
よく大手は広告費が高いと言われますが、実際には3〜4%ほどです。
大手は売上が100億規模になるので、3億4億円と総額では高く見えますが、実際には中小リフォーム会社と比率に大きな違いはありません。
▶関連記事:【簡単解説】リフォーム追加工事が発生する理由と対策
失敗例②提案内容を比較しなかった
金額だけ比較し、工事内容の違いを確認しなかったため失敗するケースがあります。
よく営業担当は、「大丈夫です。」「工事内容を合わせています。」と言いますが、口や約束はトラブルのもとです。
相見積もり段階で、提案や工事内容の違いを確認して下さい。打合せ記録や書面等で施工内容や追加の対応などを記録に残して進めることが大切です。

失敗例③ 保証やサポート内容を確認しなかった
総合的なサポートや検査・保証などは、人員やシステム管理体制が整ってる大手が有利です。同じ価格で同じ品質を提供するのは正直難しいです。
人件費にかかるコストを削減しないと、価格を下げるのは困難です。

失敗しないための対策
- 相見積もりは大手・中小を混ぜて最低3社以上から取る
- 見積書は「工事範囲」「材料の品番」「保証内容」を揃えて比較する
- 補助金の申請要件を着工前にチェックする(着工後は対象外になるものが多い)
- 「急かす業者」には冷静に「他社と比較中」と伝える
- 担当者との相性・現場見学の有無も判断基準にする
- 工事後10〜15年のメンテナンスコストまで考慮して判断する
よくある質問(FAQ)
- Qハウスメーカーのリフォームは何割くらい高いですか?
- A
工事内容によりますが、総額が10〜30%程度の差が出るケースがあります。
ただ施工方法やサービス内容・保証が違うので同じ内容で見積もった場合は、ハウスメーカーのリフォームが安いことが多いです。
- Q安い会社の方がお得ですか?
- A
必ずしもそうではありません。
工事内容や保証内容を比較することが重要です。リフォーム工事では追加工事が多くでます。安い見積もり=既存利用が多く問題が起きやすいことがあります。
- Q大規模リフォームはハウスメーカーのリフォームの方が安心ですか?
- A
構造変更や耐震補強を伴う工事では安心感があります。
大切なのは普段から、大規模リフォームを施工しているか?建築業界は経験値が最も重要な指標になります。
- Q中小リフォーム会社は保証がないのですか?
- A
業者によります。
「住宅瑕疵担保責任保険」に加入している中小業者は保証が担保されます。契約前に必ず確認してください。
- Q地元工務店でも大規模リフォームはできますか?
- A
実績や施工事例を確認できれば対応可能な場合があります。
ただ、世の中のリフォームの大半は300万円以下の工事です。大規模リフォームを普段から施工している会社は少数派です。
- Qリフォームで使える補助金はありますか?
- A
あります。省エネ改修・バリアフリー・耐震補強など目的別に複数あります。
着工前に申請が必要なケースが多いため、業者に確認してから工事日を決めてください。
- Q部分リフォーム(キッチンだけ、トイレだけ)は中小でも大丈夫ですか?
- A
大丈夫なケースが多いです。
部分工事は大手でも外注するケースがあるため、地元の専門業者の方が安く・速く仕上がることもあります。実績と口コミを確認してから依頼しましょう。
- Q優先順位はどうやって決めればいいですか?
- A
雨漏り・シロアリ・給排水設備の老朽化」など生活に支障が出るものを最優先にしてください。
見た目のリフォーム(壁紙・フローリング)は後回しにできる場合がほとんどです。
- Q見積もりが高いと値引き交渉できますか?
- A
可能な場合もありますが、工事内容の見直しが現実的です。
大幅値引きがある場合は注意が必要です。そもそもはじめの見積もりは何だったのか?後からの追加の危険性も高まります。
まとめ
リフォームは「安ければいい」でも「大手なら安心」でもありません。
自分のリフォームの目的・規模・予算に合った業者を、複数社比較の上で選ぶことが最善の選択です。今回紹介した「安くする4つの方法」もぜひ活用してみてください。




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